「輝く日の宮」 と 「管仲」

輝く日の宮 (講談社文庫)

丸谷 才一 / 講談社


管仲〈上〉 (文春文庫)

宮城谷 昌光 / 文藝春秋


管仲〈下〉 (文春文庫)

宮城谷 昌光 / 文藝春秋


サクッと気楽に読める本も好きだけど、たまに眉間に皺を寄せつつでなければ読めないような本も読みたいな~ってことで、先週読んだのがこの3冊。いづれも再読。最近、物忘れが激しいので、1度読んだぐらいではストーリーは直ぐに忘却の彼方へ・・・。情けない話だけど、でもこれ以上本を買わずに、手持ちのものでこの先も楽しめるかもしれない、というのは嬉しい(笑)。

「輝く日の宮」は、私が勝手に「山形が誇る偉大な作家」と呼んでいる3人の作家のうちの1人、丸谷才一の著作(ちなみに、あとの2人は藤沢周平と井上ひさしです)。

丸谷さんは、そのエッセイを読むとよ~く分かるのだけれど、よく普通サイズの脳の中にこれだけの知識が詰め込めるものだ・・・と呆れるぐらいに博覧強記な方で、この小説にもそれが遺憾なく発揮されています。章ごとに変わる文体、というか、文体だけではなく、章ごとに文学論になったり、恋愛小説、戯曲、推理小説になったりと、まるで1粒で2度どころか10粒ぶんは楽しめる面白さ!

主人公は女性国文学者。タイトルが示すように、源氏物語から欠落したのではないかと言われている「かかやくひのみや」について研究しています。彼女が少女のころ書いた初めての小説、同じ学者である父との交流、学会での丁丁発止、そして「水」を仕事にしている男性との恋愛など、その重複するストーリーは、源氏物語好きはもちろん、泉鏡花、井上ひさしあたりに興味のある人なら、かなりの確率でハマると思われます。あ、北村薫好きにも良いかもしれませぬ。もし未読でしたら、是非にとお勧めいたしまする(^^)b

「管仲」は中国の歴史ものだったらこの人でしょう!という、宮城谷昌光の長編。宮城谷さんの本は、ベッドの上に寝転がって読むのは申し訳ないほどに、端正で緻密で、格好良くて圧倒的です。

管仲(管夷吾)は春秋時代、斉の国の宰相となった人。諸葛亮孔明が憧れ、古代中国最高の名宰相とまで呼んだ男です。彼の貧しい生い立ち、叡智に恵まれながらもなかなか世に出ることのできない辛い日々、素晴らしい友を得ていよいよ才能を発揮し認められていくクライマックス、宰相となってからの思慮深く忍耐を強いられる生活、これが日本の物語だったら大河ドラマになること間違いなしの、偉大な男の生涯。読後は、深い感動を覚えながらも、自分の人生があまりに薄っぺらなことに愕然とすること必至です(^_^;)

今週は、同じ宮城谷さんの「天空の舟(上・下)」を読む予定。時間があれば良いけどな~。
 
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by pagimaro | 2010-05-16 14:41 | Book


心にうつりゆくよしなしごと


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